日本精工(NSK、 http://www.jp.nsk.com 、Tel.03-3779-7050)は、ポンプやコンプレッサーなど産業機械向け軸受として、長寿命化、許容回転数の向上、高精度な位置決めが可能な産業機械向け高機能標準「HPSアンギュラ玉軸受」を開発し、商品化した。
ポンプ、コンプレッサー、ギヤボックス、ロボットなどの産業機械では様々な環境下での高い信頼性のほか、メンテナンスの容易さ、ランニングコストの低減、高効率、省エネルギーや環境負荷低減が要求され、産業機械に使用される軸受には、長寿命、高速回転、高精度などが求められている。
これらニーズに対し、本品の特徴は以下のとおり。
(1)長寿命化により産業機械のランニングコストの低減に貢献:軸受の最適な内部設計と独自の材料技術により、軸受寿命が当社従来比で最大90%向上。これにより、メンテナンスの頻度が減り、ランニングコストの低減に貢献するほか、同一設定寿命では軸受の小型化が可能となり、機械の小型化、省エネルギーに貢献。
(2)許容回転数の向上により、産業機械の高速化に貢献:軸受の最適な内部設計と精密な加工・製造技術により、軸受の許容回転数が従来品と比べ15?20%向上した。これにより、産業機械の高速化が可能となり、作業効率を向上。
(3)万能組合せを標準化し、容易で高精度な軸方向位置決めが可能:精密な加工・製造技術により、軸受回転精度P5級、寸法精度P6級、アンギュラ玉軸受の組合せを自由とし、容易で高精度な位置決めを可能とした。これにより、産業機械の組み立てやメンテナンスを容易にすると共に、機械の高効率化に貢献。
(4)用途に合わせた3種類の保持器を備え、産業機械の信頼性向上に貢献:保持器として、高温下での強度が高いナイロン46樹脂、耐油・耐薬品性に優れるL-PPS(直鎖型ポリフェニレンサルファイド)樹脂、高い信頼性の銅合金の3種類をラインアップ。これにより、様々な産業機械に要求される信頼性向上に大きく貢献できる。
NSKでは、産業機械向け高機能標準「HPSアンギュラ玉軸受」シリーズ全体で、2010年に年間60億円の売上を目指す。