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ジェイテクト、DLC-Si被膜電磁クラッチが中部経済産業局長賞と実施功績賞を受賞

 ジェイテクト( http://www.jtekt.co.jp)と株式会社豊田中央研究所が共同で発明した電子制御4WDカップリング(ITCC)に使用されている「DLC-Si(シリコン含有ダイヤモンドライクカーボン)被膜電磁クラッチ」が、「平成20年度中部地方発明表彰」で中部経済産業局長賞と実施功績賞を受賞した。中部地方発明表彰は、発明の奨励のために設立された発明協会が全国各地域で優秀な発明の完成などを表彰するもので、ジェイテクトでは初めての受賞となる。

 4WD車の走行安定性や安全性を向上させるため、さらに低燃費を実現するためITCCのニーズが高まっているが、ITCC用クラッチの自励振動制御と長寿命化という課題があった。今回の表彰は、これらの課題を、シリコンを含有したダイヤモンドライクカーボン(DLC-Si)というダイヤモンドに近い特性を持つ、摩耗に強い非結晶の炭素を厚さ3μmで被膜した電磁クラッチで解決したのが評価されたもの。

 この被膜により、数μmの摩耗も起こさない信頼性を確保し、ITCCの電磁クラッチの密着性を向上させ、耐久性は同社従来品に比べ8倍にまで高めることができました。
 
 電磁クラッチにDLC-Si薄膜処理をしたITCCの需要は高く、2007年の販売台数は2003年の4倍となり、4WD車の運動性能向上と軽量化を実現し、低燃費化による地球環境負荷低減に大きく貢献している。