NTN(Tel.03-5487-2820、 http://www.ntn.co.jp )は、FR車や4WD車のプロペラシャフト用として、「高効率・低発熱10個ボール等速ジョイント(HELJ)」を開発した。
FR車や4WD車のプロペラシャフトには、高速回転での安定性を高めるため、回転方向のガタが小さく、また軸方向に摺動可能なクロスグルーブ型の等速ジョイント(CVJ)であるLJが多く使われている。近年、車両の高機能?低燃費を目的に、プロペラシャフトにも、軽量?高効率化が要求されているうえ、空力特性を良くするためのアンダーカバー装着など、プロペラシャフト周辺の放熱特性の悪化から、CVJの低発熱化が求められている。
本開発品は、現行品であるHLJ(同社開発品で、LJを小型化したクロスグルーブ型CVJ)に対し、ボール径を小径化し、ボール数を10個(HLJは6個)として、軸線に対するボール転動溝傾斜角を低角度化した。これらによりプロペラシャフト用CVJとしての強度と耐久性を維持したまま内輪・外輪・ケージの幅寸法を小さくすることが可能となり、5%の軽量化を実現した。
さらに上記仕様と内部設計の最適化により、ボールが軸方向に移動する際の抵抗を減少させることに成功、トルク損失率を50%低減(高効率化)するほか、低発熱化(温度上昇を50%低減)を実現する。