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NSK、耐久性5倍、高負荷容量の真空ロボット用固体潤滑アンギュラ玉軸受を開発

 日本精工(NSK、Tel.03-3779-7050、 http://www.jp.nsk.com )は、特殊環境軸受スペーシアシリーズの新製品として、FPDなどのパネル搬送用真空ロボット向けに、超高真空に対応し、耐久性と負荷容量を高めた「真空ロボット用固体潤滑アンギュラ玉軸受」を開発した。

 大型化するFPDや太陽電池のパネルには、高画質化や高歩留まり化の要求が高まっており、パネル搬送用に使われるロボットにも、超高真空下での耐久性と高負荷容量が求められている。NSKではこのほど、新機構保持器の開発により、高負荷容量のアンギュラ玉軸受の固体潤滑化に成功。超高真空に対応し、耐久性を従来品比5倍超に高めた「真空ロボット用固体潤滑アンギュラ玉軸受」を開発した。真空ロボットメーカを中心に本製品を拡販し、2011年度に3億円の売り上げを目指す。

 本製品では、従来の真空用グリースに比べて1/5?1/10以下の低アウトガス性(真空中で材料から放出される分子の量が非常に少ない性能)を持つ、二硫化タングステン系焼結合金を固体潤滑剤に採用。100℃(固体潤滑剤は350℃まで)、圧力10-6Paまでの超高真空環境での使用を可能とした。

 また、新機構の保持器を開発し、アンギュラ玉軸受の固体潤滑化に成功。大型化する真空ロボットの負荷容量の増加に対応可能とした。

 さらに、固体潤滑剤を接触角(ボールが受ける力の作用線方向のことで、その位置でボールが内・外輪と接触し転動する)位置に配置することで、効率的な軸受潤滑を実現、従来形の固体潤滑軸受に比べて5倍超の耐久性を有する。