第25話『ガタカ』

第25話『ガタカ』 kat 2009年1月18日(日曜日)

 遺伝子工学の進歩で胎児のうちに劣性遺伝子を排除できる近未来。そんな中、自然の形で生まれたヴィンセント・フリーマン(イーサン・ホーク)は、心臓が弱く30歳までしか生きられないと宣告されたが、成長とともに宇宙飛行士を夢見るようになる。「不適正者」のヴィンセントは、最高級の遺伝子を持つ超エリートの水泳選手、ジェローム・ユージーン・モロー(ジュード・ロウ)と契約、彼の生活を保証することの見返りに、血液や尿、皮膚などのサンプルを提供してもらい「適正者」のジェロームとして宇宙開発を手掛ける企業・ガタカ社に入る。数年後、ヴィンセントは土星の衛星タイタン行きの宇宙飛行士に選ばれるが、折りしもロケット打ち上げに反対していた上司が殺され、捜査に協力した女性局員アイリーン(ユマ・サーマン)はヴィンセントに疑惑を持つ。

 物語で、ガタカへの出社前の日課として、ヴィンセントは全身の体毛をそり落とし、虹彩認識用にコンタクトレンズを、指紋認証用にジェロームの皮膚を指に装着する。さらにジェロームの血液と尿をつめた袋を身に付ける。必要なときに尿をポンプで排出できるの。常に適正者かどうかのチェックがなされるためだ。Multi Axis Trainerという地球ゴマみたいな形で前後、左右、斜めにクルクル回転する、JAXAに置いてあるような装置も出てくる。トレーニング中の鼓動も計測されているため、その対策として適正者の心臓音を刻むシステムも用意している。

 これだけ周到な用意をしているのなら髪の毛も眉毛も睫毛もそり落としてつるつるかといえば、写真のとおり、ヴィンセントの髪は黒々ふさふさ。ジェロームの髪の毛を植毛しているのだろうか。そんな増毛技術があれば、You Tubeで話題のキャスターのアクシデントもなかっただろうに。